前回のコラムでは、2種類のアロマテラピーがあることをお話ししました。
詳しくはこちらをご覧くださいね。
これから2つのアロマテラピーの違いをお伝えしていきますね。
今回は「精油の選び方」についてです。
わたしは、いちばんの違いはこの「精油の選び方」だと思っています。
区別しやすくするために、このコラムでは、日本で一般的に知られているアロマテラピー(香りを楽しむ)を「イギリス式」と呼びます。
(イギリスから日本に伝わってきたアロマテラピー)
香りで選ぶときは「好き」を大切に
イギリス式では、「香り」から精油を選びます。
そしてメディカルアロマでは、「成分」から精油を選んでいます。
これだけだと、よくわからないですよね。
例をあげてお話しするので安心してくださいね。
たとえば「眠れない」という悩みがある場合、アロマテラピーでどうアプローチするか。
イギリス式アロマだと
ラベンダー、オレンジ、ベルガモット、カモマイルローマン、ジャスミンなど。
「リラックス系」と言われている精油でしょう。
たしかにこれらの精油には、リラックス作用のある成分も含まれています。
だけど、香りのアロマテラピーでいちばん大切なのは、「その精油の香りを嗅いでどう感じるか。」
ラベンダーの香りがキライな人は、寝るときに嗅ぎたくないですよね。
きっとよけいに眠れなくなっちゃいます。
だから、眠れない時に選ぶ精油は、「その人がリラックスを感じる香り」というのがベストだとわたしは思っています。
香りで選ばないメディカルアロマ
メディカルアロマでは、「芳香分子(ここではわかりやすく成分と呼びます)」から精油を選びます。
精油の成分にはいろいろな作用があって、
「作用から成分を選び、その成分を多く含む精油を選ぶ」
という流れになります。
今回の「眠れない」だと、最初に「ラベンサラ」という精油を選びます。
ラベンサラの「αテルピネオール」には「催眠作用」があるのです。
眠れない →催眠作用が必要 →αテルピネオールに催眠作用がある →これを多く含むのはラベンサラ。
メディカルアロマの場合は、こんな順番で精油を選んでいくのですね。
実際には、カウンセリングでクライアントさんの体質、症状、生活習慣、肌質なども考えて、ベストな精油を選ぶので、これは基本的な考え方と思ってくださいね。
この精油の香りは、ユーカリのようなスッキリした香り。
香りで選んだら、まず選択されることはない精油です。
使う人がこの香りを受け入れられないほど嫌いなら、他の精油にチェンジしますが、基本的には「香りの好き・嫌い」では選ばないのがメディカルアロマです。
まったく違う考え方ですよね。
次回も2つのアロマテラピーの違いについてお話ししますね。
お楽しみに♪